CD-R/RW/DVD-R/RW/RAM 「DVD Multi」ドライブを使う2

■本ページの内容
 『CD-R/RW/DVD-R/RW/RAM 「DVD Multi」ドライブを使う1』 では,DVD Multi ドライブのハードウエアの紹介を主にしましたが,本ページでは その利用やメディアに関する解説を行います.
■利用メディアについて
■安くなってきた DVD-R メディア
 DVD Multi ドライブを使用する場合,最も頻繁に利用するメディアは DVD-R ではないでしょうか.メディア単価は一般向け DVD-R ドライブ発売当初には 1枚当たり1000円をかなり超えている金額でしたが,その後順調に値下がりし, 現在は国産等速(1倍速対応)メディアで安いもので220円くらい.台湾 メーカーであれば,1枚当たり100円を切るものもあります.(2003年4月現在, 各社が次第に4倍速メディアにシフトしつつあることもあり,『等速メディアの 払底→割高な4倍速メディアしか店頭にない/高い値付けの店の等速メディアしか在庫無し』のような感じのため,状況は流動的ですが).

 この状況は,CD-R のときと比較して短期間で急速に価格が下がっており, 好ましい限りです.また,CD-Rのバイト単価と比較しても,満足の行く価格帯に 降りて来ていると言えると 思います.例えば 700MB の CD-R が1枚 30円であったとしても,200円の DVD-R メディアの方が,バイト単価は安くなります.このようなこともあり, 私は最近,(容量が中途半端な場合を除いて)あまり CD-R にデータを焼か ないようになりました.

 さて,DVD-R メディアは CD-R と同様,1回のみ書き込み可能なメディア です.そのため,出来るだけ安い物を…と,考えるのは誰でも同じだと思い ますが,CD-R と同様に考えるとかなり痛い目に遭います.今でこそ CD-R は安い物であってもそれほど酷い品質の物はありませんが,DVD-R の場合,当たり 外れが非常に大きな状態にあるからです.

 『DVD-R/RW/CD-RW コンボドライブを使う(ソフト編)』 において,Maxell製,Princo製の書き込みを試しましたが,その結果, DVD-R メディアは品質に大きな差があるため,値段で選んではいけないと 結論付けました.この状況は未だに変わっておらず,多くのメディア メーカーが参入したこともあり,さらに混沌とした状態になっているように 感じます.

 特に台湾メーカー製のメディアは,製造メーカーによって品質に 大きな隔たりがあり,また,同一メーカーであっても,ロットによる差が 大きいため,博打に近いものを感じます.その他,単純に書き込みに失敗する という症状が出るだけではなく,書き込んだ物が比較的短期間で読めなくな る事故もあちこちで発生しているようで,例えば Princo 製メディアでは 『きちんと焼け,コンペアも問題なかったけど,3ヶ月で読めなくなった』 のような話も散見します.

 このようなこともあり,きちんと書き込み可能で,長期間保存したい メディアが欲しいということであれば,多少割高であっても国産品を使うの が良いというのが最近の定説になっています.

 また,メディア固有の問題以外に,メディアとドライブの相性 の問題もかなり出ているようです.「『○○製のメディア,すごくいいヨ!』 のような話を聞き,大量に買い込んで焼き始めたらエラー続出.マトモに 焼けたメディアは少なかった」のような話もよく聞きます.

 簡単にまとめると,以下のようなことが言われています.

  • メディアとドライブの相性問題があるので,数枚試してからまとめ買いする方がよい
  • 台湾メーカー製は品質にばらつきがある
  • 粗悪なメディアの場合,書き込み出来,コンペアも通ったからと言って,数ヵ月後にエラーなく読めるとは限らない
  • 台湾製メディアの場合,外周に書き込むと読み込みに失敗しやすい.総容量を3.5〜4GB以下にする方がよい
  • 国内メーカー国産メディアが品質的に安心である
■DVD-R メディアの製造メーカーを確認する
 店頭には様々なブランドの DVD-R メディアが売られています.しかし, 必ずしも製造メーカーが自社ブランドで販売しているものばかりではなく,他社が 製造した製品を自社ブランドで販売する,所謂 OEM がよく行われてい ます.OEM 生産品の厄介な所は,同一ブランドの製品であっても,時期によって OEM メーカーが異なる場合があることです.OEM元を変更した際に,型番やデザインが変更 されていない場合もありますので,購入店の在庫状況によっては,古い OEM元の製品 を購入してしまう場合もあります.

 CD-R が急速に普及する過程において,メディアの店頭価格が急速に下落したのに 伴い,(生産コストを抑えるために)国内メーカーの海外メーカーへの生産委託が 急速に進みました.その結果,現在日本国内で生産しているメーカーは太陽誘電のみ になってしまいました.また,価格の過当競争の結果,次第に品質が悪くなり, 同一メーカーであっても,CD-Rメディアが出回り始めた初期の頃と比較して, 最近のものは品質が著しく落ちていると言われています.メディア生産を 台湾メーカーに委託している国内メーカーは多いのですが,その委託先や製造方法 (完全委託か,色素など持ち込みでの生産委託か etc)によってもかなり品質に差が あるようです.そのため,古き良きメディアを求め,血眼になって「国産三井」や 「TDK青タフ」を店頭で探す人たちがいます(とは言え,これらメディアは高速 書き込みドライブとの相性が悪い場合もあるので,全ての面にわたって品質が良い とも言い切れないように思いますが).

 DVD-R においても同様の流れがあり,初期の頃は国内メーカーの多くは国内 生産品を販売していましたが,今後は海外生産にシフトする旨をアナウンスしている メーカーが多々あります.『CD-R に関しては』,海外メーカーの品質が 『とりあえずは』通常の使用で問題ないレベルで安定していますのでマシな状況 ではありますが,DVD-R メディアに関しては,海外メーカー生産品は極端に品質 が落ちることが報告されていますので,不安があります.また,品質管理がきちん と行われていないメーカーもあるようであり,色素にムラがあったり,メディアに 気泡が入っていたり,埃が多量に付着していたり,傷が付いていたりetc.常識 では考えられないクオリティのものが何食わぬ顔で普通に売られています.

 このようなこともありますので,(同一OEMメーカーのものであっても, 販売ブランドによる差も大きい場合が 多いようですが)『このブランドのメディアはどこ製だ?』と, いったことは調べておいて損は無いでしょう.そして価格とのトレードオフですが, 問題のないメーカー製のメディアを購入するようにすると良いかと思います.

 メディアの製造メーカーを調べる方法はいくつかありますが,ここでは ADVDInfoを使用する方法に関して説明します.なお,このソフトは 拡張コマンドを使用してメディアから情報を取得するため,ASPIマネージャを 別途インストールする必要があるほか,DVDドライブによっては使用できません (例えば GMA-4020B では利用可能ですが,Panasonic 製 DVD Multi ドライブでは 使用できません).

 利用方法ですが,まずはADVDInfoをダウンロードし,展開してください.なお,現在の最新版は 0.7bです. 次に ASPI マネージャとして, Nero の Utilitiesページ からwnaspi32.dllをダウンロードし,ADVDInfo を展開したフォルダの中に 入れます. ADVDInfo を起動し,プルダウンメニューから『0E - Pre-Recorded Information in Lead-IN』を選択し,DVDメディアをドライブに挿入後,『Read DVD Struct』ボタンをクリックします.すると画面上に一般に『メディアID』と呼ばれるものが表示されます.

 この中にはメーカー名をはじめとする様々な情報が記述されています.

ADVDInfo起動後,メディアをドライブに入れてプルダウンメニューから『Pre-Recorded Information in Lead-In』を選ぶ
『Read DVD Struct』ボタンをクリックすると,このように情報が表示される.この例では,SW Technology のメディアを調査しているが,『OPTODISC』となっていることから,OPTO Disc製メディアの OEM であることがわかる.

 例えば"MXL"という文字列が入っていた場合は,『Maxell』,"PRINCO" が入っていた場合は"Princo"が製造メーカーであると言えます.この文字列を 見ることにより,メディアのOEM元が判明します(過去にはこのIDを 詐称するこのような事件 がありましたが,現在当該製品は市場に無いようです).

 IDとの対応に関しては,DVDメディア どこで買ってる? FAQページ を参考にすると良いでしょう.なお,私の手持ちのメディアを調べてみたところ, このような感じでした.

 DVD-Rドライブはメディアに書き込みに先立ち,メディアに予め書き込まれている, 推奨レーザーパワー,ライトストラテジ(書き込み制御の仕方.3種類が 規定されていて,何れか1種類のサポートが必須とされている),メディア メーカーなどの情報を読み出します.そしてドライブは 読み込んだ情報を元にレーザーパワー調整用のエリアに試し書きを行い, 微調整を行った後に本番書きを行います.

 なお,DVD-R は現在のところ1倍速および4倍速しか 規格化されていません.そのため,多くのドライブでサポートされている 『2倍速書き込み』は,メーカーの独自サポートです.そのため, 『このメディアは2倍速OK.このメディアは1倍速まで』のような設定は ドライブメーカーが調査し,各々のドライブのファームウエアで設定を行って います.その結果,たとえ同一メディアであっても,ドライブによって書き込める 最高スピードが異なります.

■数社の DVD-R メディアを試す
 手持ちの DVD-R メディアを使用し,前回の実験同様に『書き込み』および 『ベリファイ+コンペア』所用時間を測定し,品質を(簡易)チェックするこ とにしました.実験を行った環境は,以下の通りです.

使用PC Terminator TU
CPU Celeron 1.4GHz
Memory 512MB
DVD-R Drive GMA-4020B
OS Windows2000 SP3
ライティングソフト B's recorder GOLD 5 (5.28)
書き込みデータ 2,147,573,760[byte]
(『互換性を重視し追記不可能な状態で書き込む』を選択したため,
書き込まれる データは4,207,048,704[byte])
書き込み速度設定 2倍速

 なお,B's recorder は ASPIマネージャーとして Windows 標準の物を使用 しますが,諸々の事情により,Adaptec の ASPI マネージャ(v471)を インストールした状態で行っています.また,本来であれば数枚焼いて 平均を取るべきですが,経済的,時間的な事情により,1枚のみでの計測です.

メディア 書き込み[min:sec] ベリファイ+コンペア[min:sec]
Radius (プリンタブル 25枚スピンドル) 26:54 18:24
TDK (for Video DVD-R120VN) 26:54 18:18
太陽誘電 (4倍速メディア) 26:55 18:20
SONY (for Video 5P) 26:52 18:22

 この他,『SW Technology(10枚スピンドル)』,『LEAD DATA(50枚スピンドル)』, 『Maxell DR47(5P)』 の等倍メディアも使用しましたが,どれも数秒の 違いがあるのみであり,不気味に思える程同じでした.なお,TDK の ID を詐称していた Princo のメディアも試してみたのですが,1枚目は認識せず.2枚目はコンペアで エラーが発生したため,それ以上はトライしませんでした.

 書き込みを27分とすると,書き込みの転送レートは 2.6[MB/sec] となります. DVD-ROM は 1350[kbyte/sec]を1倍速として表記するため,これは 1.9倍速相当 と言えます.理論値に近く,極めて素晴らしい結果と言えそうです.

■書き込んだメディアをチェック
 ベリファイおよびコンペアを通過していますので,基本的に『書き込んだ際には』 データはきちんとメディアに書き込まれていることが確認できています.しかし, 時間が経った後にどうかという点に関しては何も保証されていません

 Webで検索してみますと,『CD-R の耐久テスト』と題して,書き込んだメディアを天日干しにし,どの程度 まで無事に読み込めるかをテストされている方がおられます.-R系のメディアの場合, 太陽光や蛍光灯の光を長期間当て続けると色素が変化するため,内容が 読めなくなることが広く知られています.-R 系メディアの耐久性に最も影響を 与えるファクターは光ですので,耐光性テストを行うことにより,耐久性がある 程度分かります(この他,温度や湿度による耐候性が計測できればよりベター).

 流石に長期テストを行う程のガッツは私には無いため,部屋の中に普通に 積んでおいて2週間程放置し,Nero CD Speed で物は試しとばかりにメディアをスキャン してみました.テスト方法としては 実験条件が統制されて折らず,また,条件が過酷でないため,殆ど意味を成さない 実験だと思いますが…

 すると,SW Technology のみサーフェーススキャンでエラー(コンマ数パーセント 読み込み不可)が発生しました.一方, 同じOEM元のメディアを使用しているRadiusでは,このようなことはありませんでした.

 SW Technologyのメディアは1枚あたり97円であったため,『巷で非常に評判が悪い ので,どのくらい悪いか見てみよう』と,洒落で購入したものです.気になって 他の生メディアを見てみたところ,色素にムラがあるものや,若干数見受けられました. これを以て『SW Technologyはダメ』とは言えませんが,このようなこともあるという ことでご注意を.また,別の DVD-ROM ドライブで同じように確認したところ,エラー は出ませんでした.全く以て不可解な状態です.

 CD-R も含め,長期間保存しているメディアが手元にある場合,一度スキャンして みることをお勧めします.ちなみに2年ほど前に焼いた SuperX の DVD-R メディアを スキャンしてみたところ,エラーは出ませんでしたが,マウントまで時間がかかる ようになっていました.すぐにデータを吸い出して別のメディアに書き直したのは言うまでも ありません.

■GMA-4020B での DVD-RAM の利用について
 GMA-4020Bは DVD-RAM をサポートしていますが,殻付きの DVD-RAM は利用できません.しかし,埃の問題や指紋付着の問題を 考えますと,個人的には殻付きのメディアをメインで使用したいと 考えています.そこで折衷案ですが,これまでストックしてきた メディア取り出し不可のメディアはあきらめるとして,今後購入する メディアは Type4 のものをメインにすることにしました. (なお,最近の DVD レコーダー用として売られている DVD-RAM 殻付きメディアの 大半は Type2,もしくは Type4 になって来ています).

 なお,『Type 4って何?』と,いう方は, DVD規格に関してを ご覧頂けると幸いです.

 最近は DVD-RAM メディアの信頼性がかなり高くなったこともあり, 本当は埃の付着等に関してあまりナーバスにならなくて良いのかもし れません.殻無し片面の DVD-RAM であればかなり廉価に販売されて いますので,殻付き非対応のドライブを使用している場合,これを メインで使用するという選択も良いかと思います.

Radius製 9.4GB(片面 4.7GB) DVD-RAM Type4 メディア

 劇安で販売されている DVD-RAM メディアにはかなり粗悪なものが 存在しているようですので,安心できるメーカー製を購入しましょう (Radiusを推奨するという意味ではありません. DVDレコーダが普及した影響でかなり廉価になって来ていますので, 国産品を利用する方が安心できると思います).

 この辺りの事情は, 粗悪な記録型DVDメディアが、なぜ“怖い”のかを読むとお分かりになるかと思います.

 知人は 9.4GB 400円のメディアを洒落で買って,利用しようとしたら OSごと落ちて,洒落にならない状況になったようです…

メディアは台湾製.どうも OPTODISC 製らしい.

『タイプ4(ディスク取り出し可能)』という部分に注目

パッケージは至って普通です.可もなく不可もなく.
カートリッジ下部のプロテクトノッジの上に,小さなピンがあります.
これを抜き(Radiusのは非常に固く,無理矢理抜く際に破壊 するのではないかと思われるほど力を入れました)
アームを開けると
メディアが抜けます
ちなみにメディアにはどちらがA面か書かれているので,再び カートリッジに入れる際には間違えないように入れましょう

 『追記や書き換えが可能な DVD-RW があるのに,何故 DVD-RAM に拘るか』 ですが,それは信頼性の面で上だからです.共に記録層の結晶状態をレーザー光 で変化させる相変化方式を採っていますが,書き換え回数は DVD-RAM の場合は 『10万回』以上と言われているのに対し,DVD-RW は『千回以上』となってい ます.また,DVD-RAM メディア欠損管理機構があり,ユーザ領域の 5% の容量が スペア領域として用意されていて,利用中にエラーが発生した欠損セクタの 代替処理がハード的に行われます.

 この他,DVD-RAM は書き込み時にベリファイが 行われる等,信頼性を向上させる方策が採られていますので,信頼性を求める 書き換えメディアとしての利用は,DVD-RAM をお勧めします.

■DVD-R/RAM レコーダとの連携
■DVD レコーダとPCの連携を考える
 DVD レコーダーで DVD-RAM または DVD-RW に編集可能な形で記録した場合, そのフォーマットは DVD-VR (DVD Video Recording Format)という形式になります. 一方,DVD-R に記録した場合はビデオモードになります(DVD-RW では,この方式でも 記録可能です).ビデオモードは DVD-Video との互換性が高いモード ですが,記録後の編集は行えません.そして録画完了後にファイナライズを行う 必要があり,行った後では追記も出来なくなります.そのため,DVD レコーダで 記録する場合は,DVD-VR で記録する機会が多いと思います.

 一般に DVD メディアは UDF(Universal Disk Format)で書き込む必要があります が,これは CD-ROM 等で使用されている ISO9660 に対し,書き込み規定を加えた ISO13346規格のサブセットです. OSTA(Optical Strage Technology Association)が規格化を行っています.

 そてい UDFには,以下のようなバージョンが現在存在しています.

UDF 1.02 読み出し専用.DVD-Video がこのフォーマットを利用.
UDF 1.50 RAMやパケットライトソフトが利用
UDF 2.00 1.50にファイル属性を付加.DVD-VRで使用
UDF 2.01 2.00のリファイン版.DVD-SR(Stream Recording)で使用される予定

 OSにより,UDFのどのバージョンが扱えるか異なり,対応していない場合は ドライバなどをインストールしなければいけません.DVD-RAM の場合は DVD-RAM ドライバをインストールした後に UDF2.0にも対応しますが,DVD-RWの場合は ドライバが不要なため,DVD-VR を利用したい場合,別途ドライバを インストールする必要があります.

※パケットライトソフトは UDF 1.50 を利用する.WindowsXP は UDF2.0に 対応しているようですが,DVD-RW で DVD-VR を扱う場合, softboatの提供している InstantRead2.0 を利用するのが一般的なようです.ただしこのドライバは 若干制約事項があり,4GB を超えて記録されたディスクは読むことができ ないようです.

 と,このようなわけで,DVD-RAM を利用したレコーダの方が,現在のところ PCと連携を行い易いように感じています.また,DVD-RAM に記録した DVD-VR 形式 のデータは,Panasonic DVD MovieAlbum を使用してハンドリングすると楽でしょう.

■DVD MovieAlbum を利用
 PC と連携するといっても,私が行っているのは,編集は殆ど行わないまま,ブロック 単位(予約単位)でPCに取り込む程度です.せいぜい,Wowow などでたまに放送される ような,『○話連続一挙放送』のようなものを1話単位で分割する程度です.

起動画面.DVDレコーダ側でマーカーを打っておいた場合などには,右側にその一覧が 表示される.

起動時に,『デコーダ初期化時に不明なエラーが発生』云々というメッセージが 表示された場合は,画面のリフレッシュレートを落としたり,色数を落としてみて ください.

取り出したい部分を分割後,ファイルに書き出しを選ぶ
切り出しオプション等を設定し,『開始』ボタンをクリックするとMPEGファイルが 出力される.なお,『DVD-Videoで使用』チェックを入れておくと,ビットレートが 8Mbps 以下になるように調整されて出力される.

出力したMPEGファイルは,DVD-Video形式にして DVD-R に書き込むのもよし.TMPGEnc 等を使用して VideoCD 形式で CD-R に書き込むもよし.左の写真は,TMPGEnc を使用して VideoCD 形式の MPEG1 に変換中の画面.画質の設定にもよりますが,かなり時間がかかり ます.低速な CPU を積んだ PC ですとかなり厳しいかもしれません.
■まとめ
 書きかけのドキュメントが賞味期限切れになりかけていたため,とり急いでまとめ, 公開しました.そのため,他のページと比べて少々突っ込みの甘い所があるかと 思いますが,ご容赦を.

 CD-R ドライブはメディアの低価格化に伴い,急速に普及しました.そして DVD-R ドライブに関しては,やや家電 DVD レコーダの普及が先行しているような感じもします が,最近はノート型PCでも,DVD Multi ドライブが搭載され始めた状況を見るに付け, 本格的な普及期に入ってきたように思います.ドライブの価格も2万円を切るタイプも ありますので,あとは台湾製メディアの信頼性が高まり,メディアの価格が下がることを 祈るばかりです.

 『DVD-R ドライブを何に使うか』ですが,本屋の店頭に行くと,昔は一部のアンダー グラウンドサイトのみで情報交換がされていた,DVD-Video のリッピングやコピーの話が載った 書籍や雑誌が大量に並んでいます.レンタルビデオを借りてビデオにダビングというのは デッキが2台なければ出来ませんでしたが,DVDのコピーであれば,PC があれば容易に 行えてしまします.おまけに画質の劣化は基本的に無し.『著作権法上は…』のような 但し書きが書かれていますが,個人的には,こういう書籍が氾濫するのはいいのかなぁ という気がしないでもありません.とは言え,きっと今後はこういった用途に使われる 方が爆発的に増え,ドライブの普及および低価格化や,メディア単価の下落に結びついて 行くのかなという気もします.

 私はというと,何かと CD-R の 700MB という容量に窮屈さを感じる昨今,DVD-R に 大容量 CD-R としての役目をさせています.また,自分で撮影した動画を編集し, ビデオに書き出しという作業はかなり面倒でしたが,『DVカメラ->DVD-Rに DVD-Video 形式で書き出し』といった比較的楽な流れに持って行けそうで,今後はこう いった方面にも使っていこうと思っています.あとは,DVDレコーダとの連携.録画した ものの保存版は,DVD-Rに書き出しというのが手軽で良いです.

 その他,MO ドライブが急速に廃れてきている昨今,DVD-RAM という信頼性の高い 書き換えメディアが同じドライブで扱えるというのも非常に重宝しています.

 小型PCの場合,ベイ数が少ないため,内蔵可能なドライブ数が制限されます.そういった 意味では,DVD Multi ドライブは,様々な用途に対応可能なオールマイティなドライブで すので,『どのドライブを買おうかなぁ』と,検討されている方は,是非選択候補の1つ として入れてみてください.きっと PC の用途も広がり,満足できると思います.


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