USBを使用しての拡張[2] メモリーカードインターフェイス,外付けディスク

■メモリカード・インターフェイス
■メモリカード について
 最近のデジカメの普及は凄まじいものがあり,2000年上半期の時点で, 出荷台数で銀塩スチル カメラを抜いたそうです.銀塩カメラと比較してのデジカメの利点はとても一口には語り尽くせま せんが,デジタル機器との親和性,撮影後すぐに撮影画像を確認できる手軽さ,二次電池を利用 した際のランニングコストの安さなどが挙げられるのではないかと思います.特に昨今の『Web で情報 発信』のような用途を考えた場合,デジカメは非常に強力なツールです.(個人的には銀塩カメラも 捨てがたく,綺麗に残すような用途の場合は,銀塩カメラ+フィルムスキャナの方を利用しています. 300万画素デジカメであっても,35mmフィルムには描写力でかないません)

 これだけ普及しているデジカメではありますが,PCに画像を取り込む際には,メーカーが純正の『PC 接続キット』の使用が推奨されている場合が殆どです.これが曲者で,画像処理用のソフトが添付 されることが多いとはいえ,価格が高く,特定の機種専用というパッケージも少なくありません. また,最近は『 USB ケーブルで接続すると,ドライバを必要とせずにストレージデバイスとして認識される』という ものも増えてきましたが,まだまだ低速なシリアルケーブルで接続するタイプのものや,専用のドライバや ソフトが必要なものが殆どです.

 私の場合,CASIO の QV-10 から入り,現在のメインデジカメの Nikon CoolPix 880 まで,かれ これ6台程デジカメを使用してきました.そして上記のような面倒な問題を避けるため,一部デジカメを 除いて,データの転送にはデジカメで使用しているメモリカードを直接PCで読み込むようにしています. ノートPCが利用可能な場合は,PCMCIA スロットが標準で搭載されているため,簡単に,かつとても 高速にデータを読み込むことが可能です.

 その他,私は HP200LX をはじめとするスモコン(Small Computer)フリークであることもあり,これら のマシンとのデータのやりとりを,Compact Flash以下 CFと略) カードや PCMCIA Flash Card で行う 機会が多くなっています.

 このような理由で,私にとって PCMCIA スロットは必須に近いものがあります.ノートPCだけでなく, デスクトップPCであっても,努めて PC Card が読めるような環境にしてきました.しかし,一般の タワー型 PC では SCSI 接続のカードインターフェイスや,拡張カードを利用した PCMCIA インターフェイス (こちらはメモリカードだけでなく,モデム等のI/O カードも利用可能)が利用できるのですが,BKi810 で はこれらの方式で拡張を行うことはできません.そこでUSB を利用し, PC Card を利用できる環境を 作ることにしました.

■メモリカードの種類とデバイス
 『メモリカード』と言っても,現在市場に出回っている種類は多数あり,例えば Compact Flash, Smart Media, MMC, SD Card, メモリースティックなど,主なものを挙げただけでも多岐に渡り ます.しかし,これらカードは大抵それ専用の 『PCMCIA アダプタ』 なる PC Card を利用すること により,PCMCIA Type II (一般的な PCMCIA スロット.TypeIIは厚さを表す) スロットがあれば,読み 書き可能になります.そのような意味では,これらメモリカードを利用する環境を作る場合,『CF 専用の インターフェイス』のような特定の種類のメモリカードにのみ対応したものではなく,PCMCIA TypeII に 対応したインターフェイスにしておいた方が汎用的です

 とは言え,『私はこの規格のメモリカードしか使わない』のようなことであれば,それ専用のインター フェイスを購入したほうが安く付くと思います.例えば,Smart Media のみを使う場合,専用のインターフェイス は数千円で購入可能なのに対し,『PCMCIA アダプタ』の価格は5千円〜1万円しますので,PCMCIA インターフェイスも併せて購入することを考えると割り高になります.

■メモリカード・インターフェイス
 私がメモリーカードを利用するために BKi810 で使用しているのは,MEDIAPORTFlashReader UISA2 というUSB メモリカード・インターフェイスです.同様の製品が Logitecをはじめとする多くのメーカーから 販売されていますが,中身/機能的にはどれも殆ど変わりません.価格的には5千円〜1万円で 売られていることが多いようです,

 このタイプの便利な所は,PCMCIA カード用のスロットを1つとSmartMedia 用のスロットを1つが用意 されており,同時利用も可能な点です.また,CF 用アダプタも標準で添付されていることか ら,SONY 製 以外のデジカメユーザーであれば,これ1台で大抵の用途には供すると思います.SONY 製のデジカメのよう なメモリースティックを使用するデジカメを使用している場合や,MMC等のその他のメディアを利用している 場合でも,それ用のメモリカードのPCMCIA アダプタを追加で購入しさえすればこのインターフェイスで利用 可能になります.

 ただ,使用する際に2点程気をつけなければならないことがあります.このタイプのインターフェイスは,ドライバ を予めインストールしてからデバイスを接続する必要があること,そして同時に使用するデバイスによっては, 利用できない場合があることです.後者の問題は私の所ではPlanexの USB-IDE インターフェイスの 利用時に発生しました.

 その他,OS として Windows2000(以下,Win2kと略)を利用している場合は,Win2k に対応したものを 購入しなければいけません.廉価なものの場合はWindows98 のみにしか対応しておらず,メーカーの Web ページが無い場合があります. Win2k 用ののドライバが Web 上で公開されている場合でも,β版扱いであり,安定性が 悪い場合もあります(Logitec の以前のドライバは最悪でした.Win2kを巻き添えにして落ちるという….ただし 今現在の最新版はとても安定します).

 また,Win2kはリムーバブルメディアに対しても読み込み/書き込みキャッシュ が有効になっているため,メモリカード使用後に不意にメディアを抜くと,エラーが出る場合があります. Explorer上でドライブを選択し,『取り出し』を選んでからメディアを抜くようにしましょう.

MEDIAPORT FlashReader UISA2.
6970円で購入
Windows 2000 にも対応
メーカーのWebページもある.メーカーのWebページがあるということは,今後もドライバの 更新がなされ,ここで提供される可能性が高いということだ.
製品の購入時には必ずチェックするようにしたい.
中身はドライバCD,CF変換アダプタ,マニュアルと本体が入っている.カラーリングは好みが 分かれるところだが,私はスケルトンタイプよりもこのような落ち着いた色のほうが好み.
本体のアップ.
CDとCFアダプタのアップ
USBケーブルはデバイスに直付け.長さは長過ぎもしないし身近過ぎもしない.
通電すると緑のLEDが点灯し,カードアクセス時には赤のLEDが点滅する
正面から見るとこのような感じ.PCMCIA TypeII スロットと SmartMedia スロットがそれぞれ 1スロットづつある.なお,SmartMedia は端子面を下側にして挿入する.
何年か前に購入したもの.たしか9800円.亜土電子(T-Zone)で売られていた.
ご存知のように,亜土電子は現在CSK傘下に入り,『CSK・エレクトロニクス』になっている

[02/05/20] その後,亜土電子は CSK から 株式会社ヴィーナス・ファンドに売却され,社名は2002/6/1付けで株式会社T・ZONEに変更になります

外見は MEDIAPORT のものと全く同じ.

この亜土電子扱い(サポート亜土電子)のものは, Win2k用のドライバが同梱されておらず,また,サポートWebページも無い.長期間使いそうな デバイスの場合,サポート状況をきちんとチェックしてから購入した方が良いという教訓を得た :-)

[02/05/20] 製造元Webページにて,Windows 95/98/98SE/Me/2000/XP 用ドライバを発見.動作OK

 転送スピードも含め,全般的に使い勝手は良いです.IBM の MicroDrive も使用できる点もポイントが 高いです(340MB のタイプで確認しました).ドライバインストール後にUSBポートに接続すると, 下図のように『マイコンピュータ』以下に2つのリムーバブルドライブが表示されるようになります. TIPSとしては,どちらが Smart Media でどちらが CF か分かるように,ドライブに名前を付けると 良いでしょう.

繋いだだけだと,どちらも『リムーバブル ディスク』になってしまい,どちらが PCMCIA なのか smart media なのか分からない
そこで『リムーバブル ディスク』をクリックし,このように名前を付ければ便利に使えるようになる

 余談ですが,USB経由でCFを読み書きするデバイスとして,私は Green Houseの KANA 2000 も利用しています.こちらはCF アダプタを使用せずに直接 CF を使用することができる 反面,USB 接続時の電源供給も電池で行っているため,繋ぎっぱなしにしておくと電池がすぐにヘタって しまいます.もっとも KANA 2000 のメインの機能は携帯型 MP3 プレイヤーであるため,あまり文句は 言えませんが….なお,KANA 21 では USB 接続した際にはバスパワーで動作するように仕様が変更 になったようです.

■Smart Media と Compact Flash [余談]
 デジカメを購入する際に,おそらく多くの人はその画質と価格を重視していると思います. しかし,私にはもう一つのパラメータがあります.それは,『Smart Media を利用しているデジカメは絶対 買わない』です.

 Smart Media を利用しているデジカメメーカーとしては,富士フィルム,ミノルタが有名です.私は以前, 富士フィルムの色合いに惚れ込んでおり,DS-20,Clip-It 80 という2種類のデジ カメを使用していました.動作速度には不満を感じていましたが,画質には大変満足していました.

 しかし,一部の方はご存知の通り,Smart Media という規格は過去に2度,『ユーザーを裏切る』 と,一般に言われるようなことをしました.

 Smart Media のライバルは CF であり,CF は Smart Media よりもワンランク上の容量の製品が常に 発表されていました.これに対し,Smart Media は価格的に少し安くて小型.そして今後さらに大容量 のメディアを発表する予定という宣伝を繰り返してきました.しかし蓋を開けてみると,大容量化の影で 仕様変更を繰り返し,4MBまでのものに関しては 5V と 3.3V のものが存在し,両者対応で 無い限り互換性無し.また,8MB以下のものと16MB以上の容量のものはインターフェイス的に互換性が 無いという問題が発生しました.

 SmartMedia を読むための PCMCIA アダプタも当然仕様変更の影響を受け,カードの仕様が変更さ れる度に買い替えを余儀なくされました.当時は8千円近くしていたにも関わらずです.また,16MB メディア が出た際に多少混乱があり,ものによっては『16MB までに対応』といった 中途半端な仕様のものもあります.

 そのようなわけで,私の手元には 8MB の Smart Media が 5枚と16MB のメディアが1枚,PCMCIA アダプタが2つ使われずに転がっています…

 現行の Smart Media の規格は 256MB まで OK と言われていますが,私はまたやられるんじゃない かな…と,一歩引いた目で見ています.最終的に振り回されて泣きを見るのはユーザーです.仕様 策定者は何を考えているんだろう….

 一方の CF はと言うと,順調に大容量化を成し遂げており,これまでこのようなトラブルは聞いた ことがありません.また,CFアダプタは単に配線を延長しているだけのため,価格的には 1000円し ませんし,当然ながら買い替えの必要もありません.

■外付けディスク
■大容量データを持ち運ぶ
 自宅だけ,ないしは職場や学校だけでPC環境が完結している場合は問題ありませんが, 多くの人は,複数の環境間でデータのやりとり/持ち運びをしていると思います.そしてデータ を持ち運ぶ目的でリムーバブルメディアを利用されている人は多いでしょう.(ノートPCを 持ち運び,環境も含めた全てを持ち歩くという手もありますが)

 リムーバブルメディアとしては,データが肥大化して来ている現状では,最低ラインとして 100MB Zip,まとまった容量が必要な場合には MOやDVD-RAM のようなものがよく使われ ていると思います.また,頻度が少ない場合には,CD-R に焼いてデータを持ち運ぶという こともあるでしょう.しかし,リムーバブルメディアの場合,扱うデータが大容量になり,メディア 複数枚に渡るようになってくると急にハンドリングの手間がかかるようになります.また,複数の 環境で同じドライブを用意しなければいけないなど,コスト的にも負担が増えます.

 私の場合,仕事に必要なファイルや個人的に手元に置いておきたいデータなど,一通り 『箱』に入れて持ち運ぶようにしています.普段はPCのローカルディスク上で作業を行うの ですが,更新がかかったファイルはこの『箱』の中のデータも更新し,職場のPC,自宅のPC のローカルディスクにそれぞれ『箱』からミラーする…と,いうことを行っています.

 これだけのデータを持ち運んでいますので,容量的には内容を絞っても,6GB近くになります. 絞らない場合,15GB+αくらいでしょうか.これだけの容量があれば必要なデータを全て入れて おくことが可能なため,自宅と職場のPC のディスクが一度に飛んでしまっても,何とか立ち直るこ とができます.ある意味,バックアップメディアとしての役割も担っています.

 ここ数年このような用途のために,私はノートPCに Linux をインストールし,samba も入れてネット ワークディスクとして利用してきました.UNIX 上のデータは rdist で,Windows 上のデータは RealSyncを使用し, ボタン一発で『箱』の内容とそれぞれのデータ領域の同期を取るという仕組みです. 普段作業する先の環境でネットワークが利用可能であれば,これ程楽な環境はありません. データ格納用領域としてはノートPC用のディスクが利用できるために容量的にかなり大きな ものが利用できますし,いざとなったら,このノートPCを持ってそのまま出張に行くこともできます.

 私は Compaq AERO c/33 -> TOSHIBA Libretto50 と,2台この用途に使用してきた わけですが,そろそろ Libretto 50 もリプレース時期かなぁと考え始めました.しかし,ふと市場を 見回してみると,同程度のサイズのノート型PCは市場に皆無になっています.また,薄型のノート PCでは,9.5mm 厚のディスクを利用するため,サイズ的なメリットがある反面,12.5mm厚の ようなより大領領のディスクを利用することはできません.

 一時期は 3.5inch SCSI HDD 用リムーバブルケースを利用した環境を試行したこともあり ますが,大きさ,重さ共にメリットを見出せませんでした(Libretto50よりも重く,デカくなる). そこで最近目を付けたのが,以下に紹介する 2.5inch HDD をリムーバブルディスク化する 製品です.

■USB-IDEインターフェイス
 SCSI ディスクは工夫することによりリムーバブル化させることが可能ですが,IDEディスクは 基本的にリムーバブルディスク化させることはできません.これは,このような用途を想定して IDEの仕様が設計されていないためです.しかし,別のインターフェイスを介することにより,間接 的にIDEディスクをリムーバブルディスク化させることは可能です.

 最近は IEEE1394 や USB をインターフェイスとし,IDEディスクをリムーバブルディスク化する キットが多数出回っています.これらはホットプラグ可能というメリットがありますが,大抵のものは 3.5inch IDE ディスクを利用しているために大型です.また,USB用は USB 接続専用のことが多く, USB以外のインターフェイスを利用して,より高速に快適に利用するということはできません.

 しかし,Planex の RX-25HBと周辺 アクセサリは,私の琴線に触れる商品でした.USB経由での手軽な接続OK,パフォーマンスを 重視する場合にはデスクトップのIDEに直付けOK,そしてノートPC用にPCMCIA経由でも接続 可能になっています.

['01/05/28] Zip で有名な IOmega が,ほぼ同様のコンセプト の製品,Peerlessを発表 しました.2.5inch HDD をカートリッジに入れて使用し,PCと接続するインターフェイスとしては IEEE1394,USB,SCSI を用意しているようです.

USB インターフェイス
PCI のRX-25HB.9800円で購入

ケース,ACアダプタ,PS/2ポートに接続して 電源を得るためのケーブル,そしてIDE-USB変換機が入っている.

ケースは至って小型.この中にHDDを入れて使用する
ケース前面にはスライド式の電源スイッチとLEDが付く.LEDは通電時に緑に点灯し, アクセス時にはオレンジ色に点滅する
PS/2ポートから電源を取るケーブル.キーボード端子に繋ぐ.ただし,ノートPCの場合は キーボード端子からあまり電流を流せない場合がある他,そもそも最近のものはPS/2ポートが 無い.あまり使う機会は無いと思われる
IDE-USB変換機.これを先のケースに接続すると,PC側からはUSBに接続されたストレージ と認識される
ケースを開けるとこのような感じ.とてもシンプル.19mmまでの2.5inch HDDが入るようだ
ディスクは同梱されていないので,2.5inch HDDを別途購入して取り付ける.取り付けは 至って簡単.
'01/5月現在,9.5mm 厚の 20GB が2万円くらい,30GBが3万円くらいで売られている.12.5mm 厚であればさらに大容量のものもある
利用時にはこのようにケーブルを接続する
デスクトップPCであろうとノートPCであろうと USB ポートがあれば利用できる.とても便利. しかし,ACアダプタでの利用が推奨されているため,AC電源が使用できない環境での利用は 不便(PS/2ポート経由での電源供給は一応可能)

PCMCIA インターフェイス
PCMCIA インターフェイス RX-PCM.79800円で購入
内容物は,PCMCIAカード,PS/2ポートから電源を取るためのケーブル,ドライバFD
パッケージ裏面の説明文がシールで修正されている….なんでも,ACアダプタを使用しないと 使えないのだとか.ノートPC+このカードで利用する際には外部電源が要らないのだ…と,思ってい たのだが,目論見が外れる.シールを剥がしてみたら,『PCMCIA カードからの給電のみで利用可』の 文字が.この方がよっぽど良い.何故に仕様変更をしたのだろう.
PCMCIA カードのアップ.ドライバは不要で,Windows95以降であればIDEインターフェイス カードとして認識される.これはちょっと便利.
HDDケースと接続したところ.これにACアダプタも接続しないと利用できない.また,カードに 直付けのケーブルは硬くてちょっと取り回しが難しい.また,持ち運びにも嵩張ってしまい面倒.

デスクトップ用 インターフェイス
RX-DTF デスクトップアタッチメント.2980円
中身はアタッチメントとマニュアルのみ
本体側は3.5inch IDE HDDと同じ40ピンのフラットケーブル用コネクタと4ピンの電源コネクタ
HDDケースをここにドッキングすることによってPC本体側からは普通のIDE HDDとして 利用可能になる
HDDケースの挿し込み口.きちんとカバーがバネで閉じるようになっており,埃の進入を防ぐ
それにしても簡単な作りである.当然普通の 2.5inch IDE HDD を 3.5inch HDDの インターフェイスに変換するだけのアダプタとして利用することも可.その場合はこのキットの他に, HDDケースのみを買い足せば良い.ただし,IDEはその仕様上,電源を入れたままでのホットスワップ には対応しない.入れ替える場合などは一度本体の電源を落とさなければいけない.

この状態では5inch ベイに取り付けるようになっているが,周りのスペーサーを外せば,3.5inch ベイ に取り付けられなくもなさそうだ.

デスクトップPCで利用してみたところ.スライド式の電源スイッチが物理的なロックの役目も 果たしており,通電状態のままで抜けないようになっている
■使用感,パフォーマンス
 今のところ Libretto50 の置き換えには至っておりません.やはり UNIX 上のデータをどのように Windowsマシンに接続したディスクにミラーするかを悩んでいるところです.普通にsamba経由で コピーしてしまうと欠落してしまう情報もありますので… (Virtual PC for windows を使用し, この辺りをうまく解決できないか模索中).そのようなわけで,現在は手元に余っていた TOSHIBA MK8113MAT を入れ,Windows 上のデータ持ち運びに使用しています.

 大きさと重さに関しては大変満足しておりますが,ディスクという意味で持ち運び時の衝撃には 気をつけたい所.そこで現在は緩衝材入りコンパクトカメラ用小型ポーチに入れて持ち運んでして います.

 ちなみにパフォーマンスは以下のとおりです.(HDBench2.61の10MBで計測)

接続形態Read [KB/sec]Write[KB/sec]
USB853873
デスクトップアタッチメント87368448

 やはりUSB接続の場合,ローカルディスクと比較して格段に体感速度が劣ります.また, Win2kで使用した場合(ドライバはメーカーのWebページで提供されています),ドライバの 完成度が低いためか,ディスク上のファイルを直接 Word で開こうとしたり,一部のアプリ ケーションから直接このディスクにファイル保存しようとするとエラーが出たりします.ただし, 普通にコピーや削除は可能なので,データ置き場としては問題なく利用できます.

 その他,Win2kで使用していて少し不安なのは,ディスクを取り外す際に,『ハードウエア の取り出し』を行わずに,いきなりぶちっと USB ケーブルを抜いて外すようなドライバの作りに なっていることです.書き込み 最中に抜いたら…と,思うと怖い部分があります.ただ,書き込みキャッシュは利いていない ようなので,アクセスランプを目視確認し,アクセス時に抜かなければ案外大丈夫なのかもし れません.

[02/06/14]追記
 最新版 のドライバ(ver 1.0)を使用することにより,Windows 2000 上で『ハードウエアの取 り外し』で停止し,普通に取り外すことができるようになりました.また,Libretto50の内蔵電 池がへたってきたこともあり,大容量データの持ち運び手段はこちらに移行しました.1年以上 酷使していますが,今のところ問題は起きていません.最近発売されたUSB変換アダプタ RX2-HUCを使用すると,USB1.1/2.0に両対応しているため,こちらに移行しようかなと最近 考え始めています(他のデスクトップでは USB2.0 が利用可能なため).

 一方,デスクトップ用のアタッチメントを利用してデスクトップPCで使用した場合は,一昔前の 3.5inch IDE ディスク程度のパフォーマンスは出ます.体感速度でも,よほど大きなファイルを 操作するようなことがなければ,全く不満は感じないと思います.また,この場合は普通の IDE ディスクとして接続されているため,上記のUSB接続時のような問題は発生しません.

■その他
 Win2k 上で,USB Hub に接続された各デバイスの消費電力を見ることができます.

「デバイスマネージャー」を開き,USB Hub のプロパティの「電力」をチェックする

 Flash Reader は 20mA, RX-25HB は 98mA で動いていることが分かります.つまり, 両者ともバスパワーで動作する USB Hub の下に接続することが可能ということです.


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